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イベント・レポート公開 2026.09.29 ・ 更新 2026.10.13

商業施設・広場のピックルボール集客|国内6事例に学ぶ設計

商業施設・広場のピックルボール集客|国内6事例に学ぶ設計

三井不動産×TBS、アシックス、イオンモール、Oggi×ラコステ、Pairs、企業対抗リーグ。企業のピックルボール活用6事例を目的・形式・結果で分解しました。結論、成功例は「予約なし・10分・初心者9割」の設計を共有しています。

この記事でわかること
  • 国内の企業活用は2025〜26年に集中し、商業施設の巡回型では通算15,000人超(2025年4月時点)、クローズド型では定員の約19倍の応募(2026年7月)が公開されています
  • 6事例に共通する設計は「予約なし・無料・10分交代」「ミニコート併設」「スタッフ常駐でルール説明」「撮影・回遊の仕掛け」の4点です
  • 自社施設での再現は、通路のミニコート1面(1日)から広場の正規コート2面(2〜3日)、テナント対抗リーグ(数か月)まで、規模に応じて3つのプランに落とせます

商業施設の集客にピックルボールが使われる理由

通行客が「見て立ち止まり、10分で体験し、写真を撮って帰る」までを、予約なし・無料で回せるからです。バドミントンと同じ広さ(ミニコートなら4m×6m前後)で設営でき、参加者のほとんどが初めてでも成立するため、通路や広場の通行量をそのまま体験と滞在に変えられます。

2025年から2026年にかけて、不動産、テレビ局、スポーツ用品、商業施設、女性誌、マッチングサービスと、業種の異なる企業が相次いでピックルボールをイベントに使いました。この記事では、各社が公開している6つの事例を「目的」「会場」「形式」「公開されている結果」で分解し、共通する設計を取り出します。

お断り:以下はいずれも各社のプレスリリース・公式サイト・報道で公開されている他社実施の事例で、PICKLYおよび運営会社である株式会社B4Bの実績ではありません。数字はすべて公開時点のものです。

国内6事例の一覧

目的で分けると、集客(A)が2件、ブランド体験(B)が1件、ブランド×交流(B×C)が1件、交流(C)が1件、社員・テナントのウェルビーイング(D)が1件です。会場は商業施設の広場・モール内・体育館・専用コートと幅があります。

目的

事例(主催・協力)

会場

形式

公開されている結果・時点

A 集客

Pickleball Park(TBSホールディングス×三井不動産)

赤坂Sacas広場、COREDO室町、ららぽーと各所、名古屋・久屋大通公園ほか

巡回型。正規コート+ミニコート+スタンプラリー、無料

第1〜2弾で通算15,000人超(2025年4月時点)。2026年で第5弾

B ブランド体験

ASICS PICKLEBALL CONNECT(アシックス)

東京・日本橋 福徳の森(広場)

10日間の期間限定コート。予約なし・無料・10分交代、シューズ試着併設

2026年9月18〜27日実施

A 集客

PICKLR パイロットコート(日本ピックルボールホールディングス)

イオンモール幕張新都心 モール内

約7か月の常設体験スポット。初心者クラス・オープンプレイ・コート貸し

2026年4月〜11月末予定

B×C

Oggiピックルボールチャレンジ(小学館Oggi、協賛ラコステほか)

Sansanピックルボールコート池袋(専用コート)

定員60名のクローズド型。インストラクター3名、ウエアブース、交流タイム

応募1,000件超(定員の約19倍)、参加者の約9割が初心者(2026年7月)

C 交流

Let's Play Pickle(エウレカ Pairs×ピックルボールワン)

EBARA WAVE アリーナおおた(体育館)

マッチングサービスのリアルイベント。終了後にアプリで接続

2026年8月22日実施

D ウェルビーイング

企業対抗ピックルボール &BIZ CUP(三井不動産)

都内7拠点(日本橋・日比谷ほか)

テナント企業対抗リーグ。5月予選〜11月決勝の継続型

約130社が参加(2026年)

※各社公開情報より。出典は記事末の「この記事の根拠」に記載。

集客型の2事例|巡回型と期間限定コート

三井不動産×TBSは商業施設を巡回して累計15,000人超、アシックスは10日間の期間限定コートで商品接点を作りました。どちらも「予約なし・無料・短時間交代」で通行客を取り込む設計です。

Pickleball Park(TBSホールディングス×三井不動産)

赤坂、日本橋、豊洲、堺、福岡、名古屋(久屋大通公園)と、三井不動産の商業施設・広場を巡回する共同プロジェクトで、2026年で第5弾です。本格コート2面に加えて、キッズ体験、常時利用コート、ディンク(ネット際の打ち合い)専用のミニコートを置き、ストラックアウト(的当て)やスタンプラリーで施設内の回遊につなげています。平日は企業対抗、週末はレッスンという時間帯の使い分けも特徴です。TBS側は「新しいスポーツエンタメ」としてのコンテンツ拡張、三井不動産側は施設集客とテナントワーカーの健康、と主催2社で狙いが分かれているのも参考になります。

設計のポイント:正規コート(見せる)+ミニコート(誰でも入れる)+スタンプラリー(店舗へ送る)の3点セット。

ASICS PICKLEBALL CONNECT(アシックス)

東京・日本橋の広場「福徳の森」に、2026年9月18日から27日までの10日間、ブランド初の都市型コートを設置しました。予約なし・無料・先着順で、1組最大10人・10分交代。パドルとボールの貸出に加え、アシックスのシューズをレンタルしてフィッティングできるブースを併設し、専門スタッフがルール説明と打ち方を指導します。フォトスポットも用意されています。

設計のポイント:「体験→試着→撮影」を10分に収め、商品接点をイベントの中に埋め込む。

滞在型の1事例|モール内の常設スポット

イオンモール幕張新都心のPICKLRパイロットコートは、単発イベントではなく約7か月の常設で、モールの来店動機と滞在時間そのものを作る設計です。

日本ピックルボールホールディングスが2026年4月25日から11月末頃まで、モール1階のアクティブモールに手ぶら参加の体験スポットを設置。初心者クラス「ピックルボール101」(50分・2,200円)、オープンプレイ(90分)、コート貸し(1時間4,000〜8,000円)と、無料イベントではなく有料メニューで運営しています。夏休みにはキッズ体験も実施。運営側は、2026年秋に予定する豊洲の大型常設施設への機運づくりを狙い、モール側は来店動機と滞在時間の延長を得ています。

設計のポイント:「イベント」ではなく「テナント」として置く。有料でも成立するのは、周辺に専用コートが少ない立地だから。

交流型の2事例|定員制で応募19倍

Oggi×ラコステは定員60名に対し応募1,000件超、参加者の約9割が初心者でした。Pairsはマッチングイベントとして開催し、終了後にアプリで接続する導線を作っています。どちらも「初めて同士だから会話が生まれる」ことを設計に使っています。

Oggiピックルボールチャレンジ(小学館Oggi、協賛ラコステ・Tecnifibre)

2026年7月23日、Sansanピックルボールコート池袋で2部制で開催。インストラクター3名による2時間のプログラムで、専属モデルのゲスト出演、ラコステのウエアブース、ドレスコード自由、終了後はバーカウンターでの交流、お土産つき。読者である働く女性への「新しいライフスタイル提案」と、アパレルの商品接点を1つのイベントで両立させています。応募倍率約19倍という数字は、都市部の20〜30代女性にピックルボールへの関心が先行していることを示しています。

設計のポイント:定員を絞って倍率を作る。「初心者歓迎」を前面に出すほど応募が集まる。

Let's Play Pickle(エウレカ Pairs×ピックルボールワン)

2026年8月22日、EBARA WAVE アリーナおおたで、Pairsのリアルイベント本格始動を記念して開催。終了後にアプリの機能で参加者同士が接続できる導線を用意しました。主催がピックルボールを選んだ理由として「実力差がつきにくくラリーが続く」「初めて教わるので恥ずかしくない」「パドルタッチの文化で適度な距離感がある」を挙げています。

設計のポイント:競技の特性(初心者同士でラリーが続く)を、そのまま交流の仕掛けにする。

継続型の1事例|約130社の企業対抗リーグ

三井不動産の&BIZ CUPは、都内7拠点のテナント企業約130社が参加する国内最大級の企業対抗リーグで、5月の予選から11月の決勝まで半年続きます。単発イベントでは得られない「テナント同士の継続的な接点」を作る設計です。

日本橋・日比谷などのオフィス拠点で予選を行い、11月末に決勝。省スペースでコミュニケーションが生まれやすい競技特性を、テナント交流とビジネス機会の創出に使っています。オフィスビルの運営会社にとっては、テナント満足度と拠点間の一体感を同時に作る施策です。

設計のポイント:「1日」ではなく「半年」。回を重ねるほど参加率と交流が伸びる。

6事例に共通する設計の要素

会場も目的も違う6事例ですが、「参加のハードルを10分まで下げる」「見せるコートと入れるコートを分ける」「スタッフが必ず教える」「撮影と回遊の仕掛けを置く」の4つは共通しています。

共通要素

具体的には

採用している事例

参加のハードルを下げる

予約なし・無料・10分交代、手ぶら参加、パドル貸出

三井×TBS、アシックス、イオン(手ぶら)

見せるコートと入れるコートを分ける

正規コートでゲームを見せ、ミニコート(ディンク)で誰でも体験

三井×TBS、アシックス

スタッフが必ず教える

ルール説明と打ち方指導を常駐スタッフ・インストラクターが担当

6事例すべて

撮影と回遊の仕掛け

フォトスポット、スタンプラリー、ストラックアウト、店舗クーポン

三井×TBS、アシックス、Oggi

初心者を前面に出す

「初心者歓迎」「9割初心者」を告知の中心に置く

Oggi、Pairs、イオン(初心者クラス)

商品・サービスの接点を埋め込む

シューズ試着、ウエアブース、アプリ接続

アシックス、Oggi、Pairs

逆に言えば、この4〜6点を押さえていれば、大企業でなくても、専用施設がなくても、同じ設計で成立します。差が出るのは規模と告知力であって、仕組みではありません。

自社施設で再現するには|規模別の3プラン

通路のミニコート1面から始める「1日体験会」、広場に正規コートを置く「週末イベント」、テナントや会員を巻き込む「継続リーグ」の3段階で考えると、予算と会場に合わせて選べます。

プラン

会場・設備

期間

向いている目的

成果の測り方

1. 通路・広場のミニコート体験会

4m×6m前後のミニコート1〜2面、可搬式ネット、スタッフ2〜3名、フォトスポット

1日〜週末

A 集客の試験導入、B 商品接点

体験人数、滞留時間、SNS投稿数

2. 広場・イベントスペースの正規コート

正規コート1〜2面+ミニコート、インストラクター、スタンプラリー・クーポン

2〜3日〜1週間

A 集客、B ブランド体験、C 交流イベント併催

体験人数、店舗送客数、クーポン利用数、UGC数

3. テナント・会員の継続リーグ

月1回の会場(自社施設・提携コート)、インストラクター、対戦表運営

3〜6か月

D ウェルビーイング、C コミュニティ

参加率、継続率、満足度

最初の1回は「プラン1」で反応を見て、体験人数と滞留の数字が取れたら「プラン2」に広げるのが、投資を抑えながら社内の合意を取りやすい進め方です。天井高や床材、屋外の風といった会場の制約は、ミニコート中心の構成にすれば多くの場合クリアできます。

よくある質問

大企業の事例ばかりですが、小規模な施設でも効果はありますか?

あります。6事例に共通する設計(予約なし・10分・スタッフが教える・撮影と回遊の仕掛け)は規模に依存しません。通路のミニコート1面・1日からでも、体験人数と滞留の数字は取れます。

参加者が全員初心者になりそうです。イベントとして成立しますか?

成立します。Oggi×ラコステの事例では参加者の約9割が初心者でした(2026年7月)。ボールが遅くルールが少ないため、10〜15分の説明でラリーが続きます。

屋外の広場と屋内のモール、どちらが向いていますか?

通行量を取り込むなら屋外広場やモールの吹き抜けが向き、天候に左右されず期間を長く取るなら屋内が向きます。屋内は天井高が低い場合、ミニコート中心の構成にします。

有料のイベントでも人は集まりますか?

集まります。イオンモール幕張新都心のPICKLRは初心者クラス50分2,200円などの有料メニューで約7か月運営しています(2026年4月〜)。周辺に専用コートが少ない立地では、有料でも需要があります。

事例の写真や名前を自社の企画書に使ってもいいですか?

各社の公開情報を「他社事例」として出典付きで引用することは問題ありませんが、写真やロゴの転載は各社の許諾が必要です。この記事でも写真・ロゴは使っていません。

まとめ

  • 国内の企業活用は2025〜26年に集中。集客・ブランド体験・交流・ウェルビーイングの4目的で、公開事例が6件揃った。
  • 共通する設計は「10分で体験」「見せるコートと入れるコートを分ける」「スタッフが教える」「撮影と回遊の仕掛け」。規模に依存しない。
  • 自社施設なら、ミニコート1面の1日体験会から始めて、数字を取ってから週末イベント・継続リーグに広げる。

自社の施設や広場でどのプランが合うか、会場の条件と目的をお知らせいただければ、設計と概算をご提案します。PICKLYのお問い合わせから相談する

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